【イラスト】400年の伝統が息づく高岡御車山祭に行ってきました!

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画像はイメージのAIイラストです。

こんにちは。今回は、富山県高岡市で毎年5月1日に開催される伝統行事――高岡御車山(たかおかみくるまやま)祭についてご紹介します。歴史ある町の空気と、職人たちの技、そして地域の誇りが感じられるこのお祭り。実際に足を運んで、感じた魅力を余すことなくお届けします。


目次

◆高岡御車山祭とは?

高岡御車山祭は、1609年に加賀藩2代藩主・前田利長公が高岡城を築いた際、町民に御所車(天皇・上皇などが使う貴族の乗り物)を与えたことに端を発します。この御所車をルーツとする豪華な山車(だし)が「御車山(みくるまやま)」と呼ばれ、それが町を巡行する年に一度の大祭がこの祭りです。

その歴史はなんと400年以上。ユネスコの無形文化遺産にも登録されており、日本の伝統と誇りが詰まった祭事です。


◆豪華絢爛な“動く芸術品”――7基の御車山

御車山の最大の特徴は、なんといってもその装飾美です。
金箔を施した彫刻、螺鈿(らでん)細工、緻密な漆工芸、精緻な染織……。高岡が誇る伝統工芸の粋を集めてつくられた山車は、まさに“動く美術館”といっても過言ではありません。

7つの町それぞれが所有する御車山は、町によって意匠が異なり、それぞれに物語や自然、神話をモチーフにした彫刻や装飾が施されています。その姿が、江戸時代から続く町並みに溶け込む様子は、まさに時空を越えた美。


◆祭り当日の見どころ!

祭りの最大の見どころは、**「勢揃い式」**と呼ばれる儀式です。正午、片原町交差点に7基の御車山が揃う瞬間、通りは観客で溢れ、シャッター音が鳴り止みません。まっすぐ並んだ7基の山車は、まるで静かに息づく工芸品のようで、その荘厳さに圧倒されます。

その後は、各山車が高岡の旧市街を練り歩きます。引き手たちのかけ声、車輪の音、観衆の拍手――それらが響き渡る中、歴史がゆっくりと街を進んでいくのです。


◆現地の空気と“おもてなし”の心

この祭りの魅力は山車だけではありません。
地域の人々のあたたかさ、町全体が一つになって「伝統を守る」ことへの誇りも、大きな魅力の一つです。

訪れた際、ある町の方が「この山は、町の宝なんです」と微笑みながら話してくれました。各家庭では、親から子へ、そして孫へと受け継がれる“お山の記憶”があります。祭りを通じて、世代を超えてつながる絆がある――それがこの御車山祭の核なのだと感じました。

また、町なかには「御車山会館」という資料館もあり、普段はそこで山車の一部や祭りの歴史を学ぶことができます。祭りの日以外でも、その伝統に触れることができるのは嬉しいポイントです。


◆これから訪れる人へ:服装・注意点など

  • 開催日: 毎年5月1日(雨天決行/荒天時は屋内展示に変更される場合あり)
  • アクセス: あいの風とやま鉄道「高岡駅」より徒歩圏内
  • 服装: 5月上旬でも肌寒い日があるため、羽織れるものを一枚持っていくと安心
  • 混雑: 勢揃い式の時間帯(正午)は特に混雑。早めの到着が吉!

◆最後に

“祭り”と聞くと派手でにぎやかなイメージがありますが、高岡御車山祭は静かに心を打つ美しさがあります。それは、職人たちの技、地域の誇り、そして長い年月をかけて受け継がれてきた「文化」そのもの。

目で見るだけでなく、心で感じられる祭り。
日本の伝統文化を再発見したい方には、ぜひ一度訪れていただきたい高岡の至宝です。

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